【目指せ!スーパー研究職派遣】ラボでの人材価値を上げる方法

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バイオ・化学系の研究職派遣で、職場/研究室(ラボ)に入ったばかりだけど、ラボにおいて、なくてはならない人になりたい!

 

 

 本記事の内容

  • 雑務を率先して取り組むことが重要な理由。
  • 研究内容に精通していく3つのステップ。
  • 持続的に職を得ていくための、スキルや資格選びのポイント。

 

本記事を書いている私は、こんな時期でも契約を継続いただいている派遣研究員です。

公的機関のラボで研究だけではなく、学生指導やラボ管理、対外的な発表も任せていたただいています。

 

※ここでの「人材価値」は、「その職場での人材価値」という意味合いが大きいですが、「市場での人材価値」を上げたい方も、ベースは同じなので、参考にいただければ幸甚です。

※新卒・転職、研究室配属(院生、学部生)、ポスドクの方も、ラボに入ったばかりという方には参考になります。
 

 

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雑務を率先して取り組むことが重要な理由

いきなり「雑用!?」。低レベルではないか、と思うかもしれません。

ここで述べる雑務は、ルールづくりや安全衛生管理面に関わる業務です。

  • 特定化学物質や遺伝子組換え、X線などに関わる申請・管理
  • 学生さんがおられる場合はそのサポート
  • 機器の配置・ラボのレイアウト作り
  • 共同研究先やメーカー等との契約
  • MTGのセッティング
  • SOP作成
  • etc    挙げるときりがありませんが…

 

ラボが立ち上げ時期の場合、率先して取り組めば、自身のやりやすい環境を作れますし、ラボの中心人物としてのポジションを獲得しやすいというメリットがあります。
 

一方、立ち上げ時期でもなく、また、自身の専門外のラボで、研究の即戦力でない場合も、周囲や上司からの信頼蓄積に役立ちます。
 

 

反論:研究することが仕事では?

「研究や論文執筆が仕事なのに雑用なんて」という意見をお持ちの方もおられると思います。
 

もちろん、研究に没頭するに越したことはありませんし、即戦力として「研究だけしてくれ」と採用された場合や、雑務をやってくれる部署が別に設けてある場合には、する必要がありません。
 

とは言え、将来、ラボを持ったり、企業でマネジメント職に就いたとして、予算の関係で人やシステムを取れないとしましょう。雑務を誰がするのでしょうか?
 

これくらいのことを難なくこなし、余計な経費を使わないことが、ビジネスパーソンとして必要なスキルです。
 

 

周囲の同僚、上司からの「信頼」を積み上げる効果

「研究だけする」というスタンスでは、ある程度の研究しか任されません。
 

それでもいいという人もいるかもしれませんが、ちょっとしたことで周囲の不満を買ってしまいやすいです。周囲によって、上司からの信頼を失いかねません(怖)
 

 

信頼があれば、責任ある仕事を任せてもらえる

もちろん、研究が本分なので、雑務を「率先して取り組むこと」と「時間をかけずに効率的にこなすこと」が大切です。
 

めんどくさいと思われるかもしれませんが、部下を正当に評価できる上司であれば、「研究と同時に最小限の時間で片付けてくれる」と思っていただけます。
 

その結果、研究面においても、より多くのテーマや、重要度の高いテーマを任されたり、より自由度を高くしてもらえたりします。
 

私の場合、立ち上げ時期に入職したので、かなり有利に人材価値を上げることができました。

そうでない場合でも、所属組織や自治体のルールを知り、率先して管理者側の業務を引き受けたり、改善したりしていけば良いです。
 

 

将来的なメリット:マルチタスクが求められる時代

特に企業では、研究以外の業務をマルチに素早くこなせる人材を求める傾向になってきています。
 

上記のような雑務には、マネジメント職や独立に向けた基本スキル向上の機会が詰まっています。
 

研究と同時に、研究とまた違った思考を働かせるので、マルチタスクをこなす訓練になります。
 

キャリアアップ、スキルアップの観点からも、将来的にメリットがあるので、きちんと押さえていきましょう。
 

 

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研究内容に精通していく3つのステップ

Macrovector - jp.freepik.com によって作成された education ベクトル
 

本分である研究について、次の3つのステップを踏めば、研究面で欠かせない人材になれます。
 

  1. ラボ内全ての機器装置の使い方、実験プロトコールを身につける。
  2. 機器の使用方法や実験を教える。メンテや修理をする。
  3. 研究で成果を上げるために提案を継続する。

 

 

1. ラボ内全ての機器使用方法、実験プロトコールを身につける

機器の内部構造・原理の知識や、その使用方法を身につけることで、研究内容の理解が深まることは自明ですが、ここで重要なのは「全ての」ということです。
 

ラボや分野にもよりますが、一つのラボ(企業の場合チーム)において、複数の研究テーマに取り組んでいたとしても、各々何らか形で関連したテーマであり、全くの独立テーマということは少ないでしょう。
 

例えば、エピジェネティクスの研究室があったとして、ゲノム修飾、ヒストン修飾など、研究対象がいくつかあったとします。

ゲノムを解析するのか、修飾の有機合成を試みるのか、テーマも使う手法も異なってきます。
 

その中で様々な装置、分析機器、実験手法を使います。

それら個々を理解することで、それぞれのつながりを理解できます。

その結果、ラボ内で行われている研究、ひいてはエピジェネティクスという研究領域に必要な知見の全体像が見えてきます。
 

 

問題意識を持って理解する

全て理解って、どうすればいいの? といった質問があると思います。

  • 何がわかるのか
  • なぜそれを使うのか
  • どのような原理で動いているのか

 

といった問題意識を持って、「調べながら、使ってみる」が最短です。

最近ではネットで実験動画も出てくる時代なので、使用機会がない場合でも容易に勉強できます。
 

 

2. 教えることができる

機器の使い方、実験プロトコールを理解ができれば、メインテナンス、機器トラブル時の修理や、人に教えることを任されることになります。
 

大学の実験室であれ、企業であれ、機器や実験についてこの人に聞けばいい、という人がおられると思います。

読者の皆様も大学や会社で、いわゆる「技術員のお姐様方」にお世話になったことがあると思います。

そのポジションにまずつくことです。
 

「ラボの実験については、この人が全て知っている」という雰囲気を作ることもでき、なくてはならない人になります。
 

ここでは、あくまで実験室内の話ではありますが、雑務についても同じことが言えます。
 

 

余談ではありますが、私の経験上で、大手企業の社員に対して教える機会がありました。

僭越ながら「え、正社員なのに・・・?」という、派遣として最も気持ちいい瞬間を味わえます。
 

 

3. 研究で成果を上げるために提案を継続する

「研究者」としてのポジションを確立するためのフェーズなので最も難しいです。

ここではマインドセットを説明していきます。

 

「言われたことだけ」→「調べる」、「考える」、「提案する」へ

大学・公的機関、企業のいずれであっても、ラボに移った初期の、研究の進め方は、次のような場合が多いです。
 

  1. 上司が指示するとおりに研究を進める。その間、知識も乏しいのでラボの研究を理解・手法を習得する。
  2. 数ヶ月経つと徐々に自身に裁量が移されていく。

 

第2段階に入っても、上司に次の方針などを聞いて、指示されたことだけをする人が結構います。
 

「研究者」としてのポジションを確立するために、第1段階から日々の小さな実験結果を出すたびに、こちらを継続します。
 

結果の考察とともに、次の方針を上司に提案し続ける。

受け入れてもらえなかったとしても諦めずに、毎回「提案」を伝え続ける。

 

最初は的を得た提案をできていないかもしれません。

しかし、調べて、考えることを継続すれば、当該分野に対する洞察が深まり、的を得た提案にととのっていきます。

 

日々の小さな提案はもちろん、研究の大きな方向性を決めるときも、的確なプランや選択肢を提案できるようになります。
 

結果として、徐々に仕事の主導権を握ることができます。
 

特に社会人の場合、「提案」というのは、給料を上げる唯一の方法といっても過言ではありません。
 

研究に限らず、どのような職種でも、言われたことだけをするのではなく、提案する力は重要なスキルです。

 

 

※研究の進め方、論文の書き方など細かい方法については、私よりも優秀なブロガーさんが書かれているのでそちらをご参照ください。
 

 

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持続的に職を得ていくための、スキル・資格選びのポイント


 

研究職派遣の場合、予算が出せない状況でもない限り、この段階までくると、いわゆる「派遣切り」に会うことは、まずないです。
 

しかし、研究とはまた違ったスキルや有用な資格など、プラスαがあれば、派遣先としてもさらに手放したくない、あるいは直接雇いたいと思われる人になれますし、市場価値も上がるので転職等でも有利になり、持続的に職を得ていくことができます。
 

 

令和時代の必須スキル

英語、マネジメントスキルやデザインスキル、ビジネスセンスなど、現代の必須スキルを身につけておくことは周知の通りです。
 

 

資格について

巷では、資格なんて意味がない時代になってくる、と言う人もおられます。
 

確かに、足の裏の米粒のような資格もたくさんあります。
 

かと言って、司法試験のような難関資格の場合、スキルの掛け算による希少価値は爆上げですが、取得に時間がかかりますし、勉強に慣れていないと挫折します。
 

まずは、ラボでも使える資格を軸に広げていくと、日々の仕事にも活かせるのでオススメです。
 

中でも、研究所や工場で仕事をされている方の場合、法律が変わらない限り、ある条件下で一定数、職場に保有者が必要な資格で、比較的簡単に取得できるものが数多くあります。
 

その中から、当ブログの想定読者様が、現職でも役立ちそうなものをいくつか挙げておきます。

  • 安全衛生技術系協会の資格
  • 危険物取扱者
  • 放射線取扱主任者
  • 電気工事系の資格

 

私もいくつか持っていますが、その知識は日々の仕事で役に立っています。
 

また、これらの保有者が優遇される求人案件もあるので、持続的に職を得ていくことが可能です。
 

O前春子さんほど多くの資格を取得する必要はありませんが、いくつか資格を持っているに越したことはありません。
 

 

派遣は、正社員と異なり、残業も少なく、土日祝日出勤もありません。
したがって、正社員以上にスキルアップする時間を確保できます。

 

ただ、がむしゃらにスキルや資格を身に付けるのではなく、目的を明確にして身に付けることが大切です。

 

※本記事はあくまで私の経験ベースで書かせていただいております。読者様の所属組織や環境に合わせて、記事内容をもとに活かしていただければ幸いです。
 

 

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